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zoom RSS 道をゆずることに慣れている女の子。

<<   作成日時 : 2010/03/11 06:08   >>

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朝の通勤途中のこと。

人と人がやっとすれちがうことができる細い歩道を、
自転車で通ろうとしたときです。

小学1年生か2年生の女の子が前を歩いていました。

いつもならチリンチリンと鳴らして、
「ごめんねー」とか言って、
先に行かせてもらいます。

でもその日は、やめようと思いました。

せっかちな私が(笑)、
その女の子を追い越すことをやめました。

女の子の後ろをゆっくりと自転車を走らせて、
歩道が広くなるところまで追い越すことをやめようと思いました。


それはどうしてか?


女の子の片方の足の動きがよくありませんでした。
股関節に障がいがあるようでした。

小学校まではまだまだずいぶんと距離がある。

大きなランドセルをしょった女の子を自転車のベルでどかす、
なんていう気持ちは、消えてしまいました。

「少し待ってあげよう」
「遅刻するわけでもないし」
「しかし、けっこう歩くのきつそうだな・・・」

そんなことを考えていた、
そのときです。

前を歩く女の子が、スッと道の端によけて、
私が通り抜けられるスペースをつくってくれたのです。

こちらを振り返ることはなく、
静かに走る自転車のかすかな音だけを聞いて、
よけてくれたのです。


せっかくですから、私はスッと女の子を追い越しました。

そして、追い越しながらふり返って、女の子の顔を見て、
「ごめんねー」「ありがとねー」
とか言おうとしました。

ところが!

女の子は、自分の足元に視線を置き、
鼻歌を歌ったままで、私にはまったくの無関心でした。


私は一瞬、「えっ?」と思い、言葉に詰まってしまいました。
女の子がこちらを見てくれるもんだと思っていたからです。

用意していた言葉をかけるタイミングを失ってしまいました。


道をゆずることを特別に親切な行為だと思っている私は、
その親切な女の子の顔が見たいし、
あいさつを交わしたいと思いました。

一方、この女の子にとっては、
道をゆずることなんて、当たり前のことのようでした。

きっと毎日、大勢の人に先に行ってもらっているので、
いちいちどんな人が通り過ぎたかなんて、
興味もないのでしょう。

そんなことより、楽しく歌を唄って通学していたいようでした。


気がつきました。


この子は、道をゆずることに慣れている。



前に遅い人がいたら、チリンチリンと鳴らして
どいてもらうのが当たり前だと思っている私。

そんな自分と、その女の子は、
根本的に何かが違っていることに、気がつきました。




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●【支援セラピー】*^^*
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追い越すことに慣れている人もいれば、
追い越されることに慣れている人もいる。

支援することに慣れている人もいれば、
支援してもらうことに慣れている人もいる。

意外と忘れがちなことかもしれない。

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