「それなりの立場」になったら・・・。

支援しているつもりが、逆にものすごく助けてもらっている、
ということがあります。
ある部分においては、どっちが支援者なのかわからない、
ということがあります。
相手のほうが「大人だった」ということは、
よくある話です。
 

リハビリ施設に通っていた、体の不自由な方のお話です。

ひさしぶりにプーさんに会いました。
お年寄りの介護施設に、スタッフ数名で見学に行ったときのことです。

プーさんは1年前、わたしたちのリハビリ施設をめでたく卒業した人です。
現在は、日中の入浴や食事のサービスを求めて、この介護施設に通ってきています。

「それなりの立場の人」が、我々に施設の説明をしてくれました。
その人は、施設の責任者であり、リハビリの専門職でした。
忙しいのはわかりましたが、ある人のストレッチを「しながら」という、
やや失礼なシチュエーションで、話しが始まりました。

その、気持ちの入っていない
「ながら」ストレッチを受けていた人が、
ひさしぶりに会ったプーさんでした。

 「ひさしぶり!」と声をかけたかったのですが、
プーさんには状況がよくわかっていました。
私たちに話をしながら、自分の体に触れている「それなりの立場の人」に対し、
プーさんは嫌な顔もせず、静かに横たわっていました。
場の空気を壊さないように、風景の一部になってくれていたのです。
本当は主役なのに・・・・・・。

「それなりの立場の人」は、「立場の弱い」プーさんに助けられ、
任務を無事に終えました。
どちらが支援しているのか、わかりませんでした。

進行する病気で、一人では歩けなくなったプーさん。
趣味のドライブも、できなくなったプーさん。
家族に怒りをぶつけ、スタッフに怒りをぶつけ、
自分のことで精一杯だったプーさん。

そんなプーさんの、「ただ黙って横たわる姿」に、
大切なことを教えられました。
またちょっと太ったみたいだけど、
たくましく社会で生きているプーさんの姿を見て、安心しました。
 

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  ● 【支援セラピー】
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「それなりの立場」になったら、
相手のほうが自分に合わせてくれているということに、
気がつかなければいけません。
相手は、遠慮して発言ができないだけなのです。

「それなりの立場」になったら、
常に多くの人に注目されているんだという、自覚を持たなければいけません。

日々、「傲慢になっていく自分」に、
気づかなければいけません。

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よろしくお願いします。

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