あやまることに、慣れてしまっているのかもしれない。

画像


知的障害者が通う、福祉施設でのお話です。

矢野さんは、特別支援学校(旧養護学校)
を卒業したばかりの18歳の男子です。

非常にまじめで、
とても丁寧に、
ハキハキとしたあいさつをしてくれます。

ある日、
矢野さんがモジモジしながら私に、
「すみませんでした」
とあやまりにきました。

聞いてみると、
首からさげるタイプの名札を、
トイレの便器の中に落としてしまったとのことでした。

矢野さんは、ぬれた名札をふきながら、
私に事情を話す間に、
何度も

「すみません」
「すみませんでした」


とあやまりました。


見てみると、名札が不良品であることがわかりました。
私は、そのことを矢野さんに説明し、
あやまるのはこっちのほうで、
矢野さんがあやまる必要はないと言いました。

それでも矢野さんは、
その日の帰りの会で、

「名札をトイレに落としてしまいました」
「申し訳ありませんでした」


と、
みんなの前でも、
あやまっていました。


----------------------------------
●【支援セラピー】
----------------------------------

あやまることに
慣れてしまっている人がいます。


あやまってもらうことに、
慣れないようにしよう。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━

Photo:Fuzzy


この記事へのコメント

Heart さん
2008年06月07日 12:26
職場の学習会で見た発達協会編集のDVD「なぜ伝わらないのか、どうしたら伝わるのか」の中で、質問に対して「正しい答えを言ってしまう」という項目がありました。
例えば「嫌いな食べ物を食べないことは、良いことですか?悪いことですか?」という質問に、本当は食べたくなくても「悪いことです」と答えてしまうような事です。
支援者はそうした特性も加味しながら判断しなくてはなりませんね。
2008年06月09日 18:26
Heart さんへ
「質問に対して『正しい答えを言ってしまう』」っていうのは、「深い」ですね。
考えさせられます。
いつもありがとうございます。

この記事へのトラックバック