いつも自分が「太陽」でなくてもいい。

身体障がい者のリハビリ施設に通う、
サツキさんは、30代後半の女性です。

歩行中に、車に突っ込まれ、頭を強く打ちました。


体は、以前のように動けるようになったのですが、
記憶障害と、言語障害が残りました。

高次脳機能障害という後遺症です。



言いたい言葉がスッと出てこないことが多いサツキさんですが、
明るい言葉を使う人です。


書道をすれば、
「笑い」「楽しい」「うれしい」などの言葉を書きました。

タイルを砕いて貼りつける、タイルモザイクをしたときは、
太陽のイラストを選びました。

その太陽には、キョトンとした顔がついていたのですが、
下絵を写すときに、自分でアレンジして、
その顔を、ニコニコ笑顔に変えていました。

ニッコニコに、です。




サツキさんは、とにかく、「これでもか」というくらいに、
まわりを明るいものに変えていってしまう人です。


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クリスマスツリーが施設の入り口に飾られた、
12月のある日のこと。

リハビリ室の中には、
ツリーが飾っていないことに気づいたサツキさんから、
私は、ダメ出しをされました。(笑)

そして、
「家から(ツリーを)持ってきてもいい?」
と聞いてきたサツキさんの顔は、
「勝手に持ってくるから」と、もうココロに決めていました。


次にサツキさんが来た日、
リハビリ室の中心には、クリスマスツリーがありました。

誰が声を掛けたわけでもなく、
自然にクリスマスツリーにみんなが集まりました。


いつも体育系の部活動のように、歩く練習をするおじさんも、
「休憩」と言って、飾りつけをしていました。

「こんなカラダでは、何もできない」
と言っていた人が、「その飾り方は違う!」とか言って、
飾りつけに参加し、しきりはじめました。

「まあまあ、たかがクリスマスツリーじゃない」
といってなだめる人は、数ヶ月前までは自分中心で、
人のために何かするなんて考えられなかった人です。

そんなみなさんの姿を、少し離れたところで見て、
楽しんでいる人もいました。


「みんな子どもみたいだね」
なんて笑ったサツキさん。

その姿こそ、
「子どものような太陽」でした。


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●【支援セラピー】*^^*
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「支援する人」になっていると、
いつでも、どんな人にでも、
自分が「照らす人」になろうと、がんばっちゃってるときって、
あるかもしれません。

でも、ちょっとまわりを見渡せば、
太陽になれる人は、見つかると思います。

なにも自分が、いつも太陽にならなくてもいいし、
なれなくてもいいと思います。

「『本日の太陽』が見つかったら、その人にまかせる」
そんなフトコロの大きい人になりたいと、思いました。

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この記事へのコメント

2008年12月28日 18:36
まわりを暖かく照らす太陽のような人がいると、とても場が和むものですね。支援される側の人が、知らず知らずに支援する側に変わっています。
こうした非日常のイベントがもたらす効果を大事にしていきたいと思います。
ごとお
2008年12月29日 06:40
Heartさんへ
「支援される側の人が、知らず知らずに支援する側に変わる」。
そんな場面を見ると、とてもうれしくなります。
そんな場面が増えるようにしていきたいです。
コメントありがとうございます。
2008年12月31日 21:05
「この子らを世の光に」
忘れかけていた糸賀一雄さんの言葉を思い出しました。
暖かさがこちらにも伝わってきました。
ありがとうございました。
ごとお
2009年01月03日 08:23
takeuchiさんへ
だれもがあたたかい人であり、光る存在であるということを、あらためて思いました。
コメントありがとうございます。

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